ベトナムの食文化は、北部に隣接する中国とかつて植民地支配を受けたフランスの影響を大きく受けています。
朝はおかゆやフォーと呼ばれる汁麺をすするに始まり、昼はまたまた麺類や、
ご飯におかずを乗せた、いわゆる「ぶっかけごはん」が人気です。
他の東南アジアの国のような宗教的なタブーはなく一日3食、肉でも魚でもなんでも食べるので
夜はきまって、肉か魚のメインディッシュに、野菜をたっぷり食べます。
そして忘れてはならないのが必ずスープがつくこと!
この取り合わせは非常に中国の食卓と似ています。
また植民地時代、フランス人が持ち込んだメニューとして代表的なのが
ベトナムコーヒーとフランスパン、そしてプリンや西洋菓子などです。
プリンを「フラン」と呼ぶところも植民地時代の名残でしょうか。
各国の影響を受けながらも独自の食文化らしさがあるのがベトナム料理。
カスタードプリンはフランといえどもコンデンスミルクで甘味をつけたり、
クラッシュした氷をかけて食べますし、フランスパンにはさむ具はパテなどの他
ナマスを加えてヌクマムと呼ばれるベトナム醤油をかけるという驚きの組み合わせだったり!
しかしベトナム料理の特徴といえば何といっても新鮮な生野菜やハーブを食べるメニューが豊富なことです。
大きな葉野菜におかずを乗せ、そこにドクダミやミント、シソの葉などのハーブも一緒に巻いてタレにつけて食べます。
いうまでもなくこれらは全て漢方食材。
薬効高い蓮の茎や花、種子やハスのお茶までハスの全部を食べつくすメニューが豊富なものおもしろい。
皮をむいた緑豆のムングダルや豆、フルーツを使った「チェー」と呼ばれる素朴なデザートも豊富です。