陰陽スープ

香港のレストランの看板に「素」という文字があればそれは精進料理を出すお店という意味です。

ベジタリアンメニューなので、こういう店の魚料理、例えば、
魚の一匹丸ごとカラ揚げに甘酢ソースをかけた料理を作るとき、まずタロイモをマッシュして片栗粉と混ぜ、
それを魚の型につめ魚の形にしてから油で揚げて甘酢ソースをかけます。

この「素」レストランのメニューの一つにあるのが 写真の「太極素菜羹」。
これは中国医学の哲学「陰陽学説」を図に表した「陰陽太極図」をスープで作ったものなんですよ。
この発想がすごいと思いませんか!?

作り方は、まずほうれん草をミキサーでピュレーにしてスープとあわせとろみをつけて丸いお碗に注ぎます。
その後にまた今度は別のスープに溶いた卵白を加えると白いもらもらっとしたスープができますね。
これをスプーンを使って先ほどのほうれん草のスープに、慎重に慎重にゆっくり注ぎいれながら
「太極」の模様にするというとても手の込んだ、なおかつ意味深いスープなんです!!!
うまく緑と白が分かれて太極模様になったらご喝采〜!
こんなに盛り付けに神経を使う料理も初めてながら何でも陰陽にしてみるこの精神に深く感動してしまいました。