香港で初めて知った食べ物の中で一番何が驚いたかといえばやっぱりこの「亀ゼリー」!
街の通りにはところどころにこの亀ゼリー専門店があり
店先の大きな釜にはナンと数十匹もの亀(の甲羅)がぐらぐらと煮えたぎっているではありませんか!
その恐ろしく不気味な光景から生まれる真っ黒いこのゼリーには香港人の体質にあった効能がいっぱい!
香港の人は基本的に野菜を生で食べることはありません。
なんでも大抵火を通し、油を使った炒め物が多いのでどうしても身体に余分な熱がたまりやすい。
(反対に日本人は生野菜や寿司刺身などの食生活から香港人に比べるとかなり体が冷えています)
身体に余分な熱があると体内の水分を蒸発させてしまうので便秘がちになり
便秘で老廃物が身体にたまるとこれがまた熱の原因になり肌荒れやニキビの元になります。
この寒熱のバランスをとるために、
香港には身体を冷ます性質を持つ漢方薬を煮出してドリンクにしたもの(涼茶といいます)や
こういう亀ゼリーの専門店が街のいたるところにあります。
中高年やお年寄りだけでなく、若い学生さんやお兄さんお姉さんも
体のバランスが崩れてきたなと感じたら、こういうお店に気軽に立ち寄り
ストレスからくる肌荒れ、膿を持ったニキビの解消、
食べ過ぎた胃のもたれをすっきりさせるなどして体調を整えています。
味はゼリーといっても決してスイーツではなくまさに漢方薬です。
これに添付のシロップをかけて食べるのですがそれでもやっぱり苦い!
こんなおもしろ摩訶不思議な食べ物ですが、
有名ホテルのデザートビュッフェのメニューの一つに出てくるところが香港でしょ。